研究者の経験に比べ、社会人の経験はまだ浅いが、研究のときに全く考えもしなかったことを今は強く意識するようになったことがある。それはコミュニケーションだ。
独立した研究者になるためには、予算をとってくることが大事だが、もっとも手っ取り早い方法は、業績を上げること。このため、業績を上げる人=偉い人。となる。非常にわかりやすい。
そういった世界で慣れてきた自分は、企業に移ってきて非常に戸惑った。会社ではどういった能力が求められるのだろうか?が一番わからなかったからだ。そこでまず、身近な人を見ることにした。
自分の上司をよく観察していると、上司への説明、部下への説明、顧客への説明など、コミュニケーションに多く時間を割かれていることが多くこれこそが仕事なんだと。
そして、もしこういった能力を身につければ、自分が携わるプロジェクトが円滑に進むようになるに違いないと考えた。そこでコミュニケーション能力について興味を持ち、いろいろと調べ始めた。そして最終的に心理学(NLPなど)を経由してコーチングにたどり着く。
幸運なことに2年前にCTIのコーチングの15日コースを土日使って受講することができた。コーチングは「人の話を聞く」手法の一つといってもいいが、私の人生の中では、非常にインパクトのあるものだった。コーチングを通じて私は
1)コミュニケーションというのは相手があって初めて成り立つ。だから相手の理解できる言葉で伝えること
2)相手の話を聞く際には、自分の考えをいわない、決めてかからない。尊重する。
3)相手が問題を抱えている場合、理解に徹する。そうすると自ずと解決策を考え出す。
を学んだ。言葉にすると自明のように見えるが。体験してみると違う。
コーチングを体験してみてわかったことだが、相手の話を聞くと、まるで魔法がかかったかのように相手のココロに変化が起きる。そして、予想できなかったような解決策が出てくるといった場面が何度もあった。
また、仕事においても、人間関係においても、こういった場面に遭遇することがあった。コーチングという方法は自分を奮い立たせる(つまりモティベーションを上げる)ときにも使うことができるし、なかなか面白い。
そう考えるとココロというのは本当に不思議なもので、決めてかからない方がかえってわかるものなのでしょうね。是非、私自身は仕事でこれからもコーチングを含めたコミュニケーションを大切にしていきたい。
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