昨日に続いて、博士課程について触れたいと思う。
「面白いことは何か?」
この一言が博士課程の教育の中で一番強烈な印象として未だに残っている。
指導教官が一貫して、上の質問を聞いてくる。これに答えられないと、プロジェクトがつぶされるので、必死になって今やっているプロジェクトを守るために必死になって説明する。うまく説明できないと
「なんでそれをやっているんだ。やめろ!」
ということが起きる。つぶされると1からやり直しのために必死となる。
この面白いことは何か?を説明するのは意外と難しい。勉強しても出てこないし、実験を初めても最初は見えてこないし、その上何がわかってなくて、何が新しいのか?を知っていないといけないからだ。
最初は全くできず、厳しく叱咤された記憶が残っているが、最後の方になってくると、先生の方もだんだんとそのトーンを下げていき、説明の仕方もうまくなっていったと思う。
この厳しい研究室は結局4年在籍したのだが、それを通じて
1)物事を簡単に説明するには、論理的に説明することが大事。そのためには、普段から論理的に言葉で説明する必要がある(つまり普段の会話は論理的な会話に適さない言葉を使っていること)
2)面白いという基準をいうのを考えるようになった。これは感性を養っているということに後に、気がつくのだが。。。
3)何をやらないのかを考えるようになった。これは、今マーケティングをやっている上で、役立っている。戦略とはやらないことを考えるという意味だと私は思っているので。
この質問は今でも仕事をしているとき、そして趣味(茶道、書道など)をやっているとき、今やっていることは果たして「面白いのか?」という視点で考えたりする。そして、その視点から話したり、こうしてブログに書いたりすると、独自の視点となる。自分自身が「心から動かされる」ことがないと面白いということが考えられないからだ。もちろん、この質問は他のものにも応用可能だ。
今後とも、こういったことを大切にして仕事や趣味に取り組んでいきたいと思う。
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