友人の開催している読書会に先週末参加。スターバックスCEOのハワード・シュルツ自らが語った「スターバックス再生物語」が取り上げられた。スターバックスある程度成長した後に、訪れた危機。そこに創業者自らがCEOに復帰して陣頭指揮を執り、再生していく話だ。
世界は両手を泥だらけにするのを恐れない人のためのものです。
イノベーションとは商品を見直すことではなく、関係について考え直すことだ
成長は(企業にとって)がん細胞みたいなものだ。。。
など、読書会のメンバーから印象に残るフレーズが取り上げられたが、私自身、企業理念に忠実になることの大切さを学んだ気がする。シュルツは、唯一大切な数字は“一”である。一杯のコーヒー、一人のパートナー(従業員)、一人のお客様、一つの体験を大切にするという企業理念をこの本では語っている。
鹿島茂氏の力作、「渋沢栄一I 算盤編」の冒頭には渋沢栄一の考え方について紹介された言葉がある。
「おおいに稼ぎ、大いに使うことはまことに結構。ぼくはそうしたことを否定しない。ただ、機満ちたがこれからもっと稼いで、もっと使いたいと願うなら、どこかでモラルを尊重しなければならなくなる。モラルというものをあまり馬鹿にすると、モラルが機嫌を損ねて、思わぬ逆襲をしてくることがある。どこまでも自己利益の最大化で行こうとすると必ず破綻する。それが資本主義の与えた最大の教訓なのだからね」
居酒屋のワタミ会長の渡辺美樹氏の伝記「青年社長」でも、企業理念を考えなければ、その後の発展がなかったという。
企業は怪物とも呼ばれることがあるが、所詮、人間の集合体。ということは、人の心に響くようなメッセージを発信しなければ、顧客(または消費者)である人から結局そっぽ向かれ、ダメになっていくのでしょう。この前、「人間の脳はストーリーを欲する」というブログを書いたが、人をひきつけるためには、やはり企業においても企業理念という名の、ストーリーが求められるのでしょうね。
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