昨日、超本気金継ぎワークショップに行ってきた。主催は、アバンギャルド茶会の近藤俊太郎さん。講師は漆工芸家・陶芸家の菱田賢治先生。
今まで陶芸、絵付けと体験して、次は、陶器が割れたり、欠けたりしたときにどうするのか?ということで漆の登場。漆の扱い方、その効用、そして実際に手に取って体験とアッという間の2時間だった。
漆は9000年前から使われている非常に古い技術で、木の樹液から取る。ユニークなのは漆を取るために木を10年かけて育てるところ。そして、その後伐採してしまうんだそうだ。
性質的には、酸やアルカリに強く、年を経ることでだんだんと強度が増していく。まさに自然が生んだ史上最強の接着剤。もちろん人間が作った最強の接着剤ABボンドは瞬間的には最強だが、数年たつと、外的な環境によりその強度が落ちてくるとのこと。そういったことは漆にはなく年々強度が増すとのこと。やはり自然の力は本当にすごい!
なお漆は100グラム、日本産で約1万円、中国産で約1500円とのこと(下の写真は漆のチューブ)。
その、漆の接着剤として利用するときに、割れ、ほつれ、欠け、にゅう、ヒビなどいろいろな状態のうつわの修理が必要とされるが、その一つ一つ、漆の作り方が違っている。
たとえば、小麦粉と水を混ぜたものに漆を入れて作った麦漆の場合には、割れたうつわをくっつけるのに使う。ヒノキで作られたコテで混ぜ、竹の道具を使って接着したいうつわを塗る。
そして割れたうつわは以下のようにして漆を塗ってくっつける。
今回、私は欠けている器に漆を埋める作業を行ったので、コクソ漆(木の粉とのりを混ぜた漆)を使った。
上の写真は、コクソ漆を調製している写真。
そして今回、私がやったことは。。。欠けている器に漆を埋める作業をコクソ漆(木の粉とのりを混ぜた漆)で埋めた(漆で埋める前と埋めた後が下の写真)。
この後、1ヶ月。ある一定の湿度で暗室保管。重合を進ませることになる。
このため次の作業は1ヶ月後。このワークショップは合計で四回にわたって行われるので、うつわがどのように修正されていくのかこれから非常に楽しみ!
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